イストワールについて軽く

イストワールってゲームは、まあフリーゲームの中では古豪に属するので、今更俺がどうこう言うほどレビューが足りてないものではないけど、思ったことを軽く。


システムについては、戦闘がツクール2000デフォルトなので、そんな目新しいものでもない。
よく言われるアイテム集めや周回の楽しさとかも、俺はそんなに。宝箱全部開けようって気には正直あんまりならない。


でもストーリーが好きで、何回もやってる。


イストワールのストーリーって至極メタな話で、今だと裏サンデーでやってるゼクレアトルにかなり近いと思うんだよね。
創造主と創造主に作られた存在の話で、ゼクレアトルは対象を漫画、イストワールは対象を物語としている。


創造主である存在がいて、その創造主に作られた存在がいて、その創造主に作られた存在がさらに作った存在がいて、それらが織り成す物語。


創造主に作られた存在がさらに作った存在、としてレスターってキャラがいる。
彼は昔の英雄で、魔王と戦って勝利した三英雄の一人。
三英雄のうち一人は魔王との戦いで死んで、もう一人は魔王との戦いでは無事だったけどその後霊体になってしまい、彼自身も魔王に呪いをかけられ不死身の吸血鬼になってしまった。


最終盤でそんな彼が創造主に対して言う言葉。

分かっているだろうが、俺たちは誰もあなたを恨んではいない。


人の中にはいくつもの物語があり、その登場人物たちの中にもまたいくつもの物語がある。


みな一つ上の存在のために歌い、笑い、泣く。


だが、だからなんだというのだ。


これは俺の物語。
それだけは、どんなことを言われようとも変わらない


俺が業を背負いながらも正気を保ってこれたのは、そのことを知っていたからだ。


もしかしたら、あなたも一つ上の存在のために泣いているのかもしれない。


だが、それを嘆くことはない。


これはあなたの物語なのだ。

現実世界にもよく当てはまる台詞で、俺はとても好き。


登場人物は基本全部好きなんだけど、強いてあげれば創造主が作った存在であるカルナってのがいる。
このカルナっていうのはいろんなものを作るんだけど、最終的なテーマは作られた存在が作った存在を超えられる事を証明するってもの。


ちょっとはっきり覚えてないんだけど、作られた存在である葬儀屋ってのが途中で吐く台詞に、作ってくれたことに感謝するってのがあるんだよね。
理由は世界が綺麗だということに気付いたからとか。


葬儀屋はカルナを倒すためだけに作られた存在だから、基本的にカルナは憎しみの対象であり倒すべき敵なんだけど、理不尽な誕生を強いられながらも誕生させてくれたことそのものに感謝出来たっていうのが印象に残っている。
最終的に葬儀屋はカルナを倒すんだけど、その時カルナと葬儀屋双方がどんな台詞吐いたのかを覚えてないから、またやってみるつもり。


ちらっと触れたゼクレアトルの主人公も作られた存在(主人公)が作った存在(仙人界)を倒そうとする話で、こういう設定自体がすごく好き。
作った存在が守りきれなかったために作られた世界があっさり滅亡する描写とかえぐいけど。
今後が楽しみ。




俺の欲求トリガーとして、不満だけではなく憧れもトリガーになれれば、素晴らしい物語に触れた後に自分でも作りたいって気持ちが出ると思うんだが。
これも受動的だけど、それでも素晴らしい物語に触れることで触発されることがあるのであれば、もっとやる気も保ちやすくなりそうなもんだけどな。


イストワール一周目終わった現在、ムズムズするけど欲求が爆発するところまでいかない感じ。
まあ二周目いってみよう。
アレク + セラフィが終わったので、次はレスター + シェーラか、ジャネット + 葬儀屋かな。
クヴァリフは、、まあ気が向いたらで・・。