Get going

Software Development Process

プロジェクト管理の講習をグループリーダーにお願いした後、Unfied ProcessやRUP、AgileやXPといったSoftware Development Process関連の話も多く出る。
この手の話って、受託でやる以上避けては通れないのだが、受注側である我々だけで「うちはXPでやってますんで」と決められる話ではない。
社員達にも少し話したが、プロジェクトの一部を担当することになり、大元のプロジェクトがウォーターフォールでやっている場合、受注側というのは基本的に弱いものだからだ。
まあ以前記したと思うが、日本企業の発注体制というものの問題も少なからず絡んでいるので、この問題についてはひとまず棚上げ。


で、以前私が記したこの手の話は以下の通り。
[id:tsugehara:20061107:1162866336]
[id:tsugehara:20061119:1163937809]
[id:tsugehara:20061121:1164071691]
[id:tsugehara:20061122:1164159393]


先日記した通りそろそろ見積もりを始めている段階なので、この手の話もまとめなければいけない時期に来ている。
で、基本はAgileで行きたいのだ。特にリリースを多くしてやりたい。
実際問題こちらの都合で決定できないケースというのは確かにあるが、一括受注の場合はProject Managemenetも当然こちら側でやることになるわけで、そのManagamenet Modelでやるからその見積もりになる、という話もしなければならない。


1グループ4〜5人や、日本ベトナム双方に法人がある状態など、いくつかの項目については既にクリアしているのだが、見積もりが絡むProject Managementに関しては実はまだ営業側、つまり社長との調整が十分ではない。
どうやって話したものか、ちと頭が痛い。

商品開発

CUVELの商品開発路線について簡単に。
現時点で、ベトナム人エンジニアのスキルレベルを考えた場合、どれ程いい企画をしても正直日本で金とれるものは難しいんじゃない、という気もしている。
いや、実際はネットワークやサーバの構成などを相手側に一任して、こちらはモジュールだけ開発していればいいという話なら、多少パフォーマンスの悪いものでもなんとかなるだろうが、それをCUVELの商品と名乗れるかどうかは非常に難しいところである。
プログラミングスキルもそうだし、オープンソース系のライセンスについての話もそうだし、ネットワークやサーバについてのスキルもそうなのだが、とてもではないがインターネットの世界に殴りこめる程の力量は、残念ながら今回採用したベトナム人エンジニアにはない。
念のため言っておくが、日本の零細企業の面接に来る、プログラミング経験0の新人達よりはずっとマシである。ただ、それ一本で世界を殴れる程突出した人間はいないという話である。


プログラムの力があれば、企業向けのソリューションを量産することも出来よう。
オープンソース系のライセンスについての知識があれば、オープンソース系プロジェクトも任せたり、あるいはオープンソースのプロジェクトを利用して、迅速なプロジェクト運用も出来よう。
ネットワークやサーバについてのスキルが高ければ、エンドユーザ向けのサービスを構築し、それを運用していくことも出来よう。
しかして、現時点では難しい。それがベトナム人エンジニアの現実。


では、どうするか、という話である。
実際のところ技術だけでやっていけるレベルのものがないとすれば、どうするか。
結論から言ってしまえば、布石を打つか、それとも企画提案だけして、そのモジュール開発を受注するかという選択肢しかない。
で、企画提案をするには日本側の営業体制が弱いので、やはりベトナム側主導で進められる布石路線で行くしかないように思う。
ベトナム人ベトナム人によるベトナム人のためのサービスはまだあまり無いので、エンドユーザ向けのサービスとして日本で流行しているもののマイナーチェンジを量産しつつ、少しずつ技術レベルを高めていくのが現実的な線だろう。
まずはベトナム国内で注目を浴びられるようなものを作成し、運用する。
その後、そこで培ったノウハウを基に、外貨を稼げるサービスの開発に取り掛かるという流れがいいと思うのだが。


これについても社長と調整せねばなるまい。

人材育成

人材の育成についてはスキルシート+カウンセリング+OJTというものを基本路線とした。
まあ結構前からそれが一年目で出来るマックスかなと思っていたので、特に悩むこともなし。プレゼン資料を作るのが面倒なだけだったのだが、それも昨日プレゼンして終了。
あとはスキルシートを作って、カウンセリングのやり方などを教えて、実際に運用するだけである。
これは私の独断で進めたので、後日社長と取締役会にもプレゼンして了承をとって終了。
そのうち気が向いたら詳細を記す。

社内システム

CUVELの社内システムについては、現在Timecardとトレーニング用のQ&Aシステム、それとGroupwareの3点を運用しているが、一応ドキュメント管理システムなども織り交ぜていきたいと考えている。
で、商品開発はまだ利益にならなそうなので、社内システムをまとも作り、それを将来的に商品として出せるような形態に出来るよう、社内システムを私直属のSection1が、商品開発をSection2が担当することに決めた。これも独断だから社長に了承とらないといけないんだが、まあ、大丈夫だろ。
多分。
駄目といわれた場合にOKに出来る自信もあるしな。


社内システムはあまり遊び心を入れられないので退屈なのだが、簡単にやってしまうとユーザ管理などが煩雑になりがちなので、将来的に商品となれるよう当初からしっかりと設計する予定。よって私直属である必要があると判断した。
商品開発は放っておいても、所詮布石だから別にいいかな・・と。なんて言うと怒られそうだが、残念ながら私の体は一つしかないからな。
ベトナム人エンジニアがしっかりやってくれれば問題ないってことで・・。


で、肝心のシステム内部は、一応ICカードによる社員IDをマスタに、ドキュメント管理や勤務時間管理、スケジュール管理などをぶらさげて、仕事というものを総合的に管理出来るようなものにする。
会社に対して売り込めるソリューションを構築する、というイメージだろうか。
営業の方法としてはワーキングスタイルというやつの提案にして、貴方の会社のやり方は古臭くてださい、こんな格好いいやり方にしませんか?格好いいやり方にしたいなら100万くれ、100万くれたら格好よくしてやる、という、なんか嫌な言い方だが、簡単に言うとこんな感じで売り込めるようにしたい。
一応会議のやり方なども提案出来るようにしたいね。
紙くばってホワイトボードに手書きするとか、今うちの会社でやってるやり方もやはりださいしな。
うちの会社を格好よくしつつ、それを商品にしていけるようにするのが、いいんでーのとね。


今のところCUVELでは全てのシステムが別々に動いているので、この辺りの結合を行いつつ、オフショアをやりながらなので一年後くらいにひとまず形を整えて、その半年後くらいから売り出せるようなスケジュールでやっていく予定。
私はベトナム国内向けを考えているのだが、やはり営業サイドから見ればベトナムマネーは弱いので、ターゲット客層をどこにするかという点については社長と相談する必要がありそう。
別に日本向けにしてもアメリカ向けにしてもいいんだが、サポート体制とか考えると無理っしょという話もあるわけで、その辺の戦略にいいアイデアがあったら、私もベトナム向けに固執するつもりはない。


要するにCUVELだけじゃ無理って事で、日本にいる他社と協力体制を築いていかないとやりたい事は出来ないんじゃないすかという話になるのだが、色んな思惑があるのでこのべき論だけで通す事は難しい。
私から言うつもりはないので、あくまでもカウンター用にストックしておく。
このパンチを出すタイミングを間違えると、後々ちと面倒になりそうだからな。
商品開発の話、オフショアの話、そしてこの社内開発の話。
全ての話が出て、全ての話が濁ったところで、透き通っていて旨そうな水を差し出すように、この話を炸裂させなければなるまい。