ついでにGPL周りを再勉強

概要

LGPL理解するにはGPLもおさらいしないといけないな、というのが一点。
もう一点は少し向こうの業務計画とも関係している。
MSに乗っかろうか、GNUに乗っかろうか、とね。

参考

久しぶりに2ちゃんねる先生のお世話になる。
http://pc8.2ch.net/test/read.cgi/linux/1136386462/
著作権特許権に関する話が出来る人が出入りしているようで、Wikiで議論してまとめてくれりゃいいのにと思ったりもするが・・、よくSEは会議のための会議をすると言われているし、皆議論が好きなんだろう。そもそもここは討論スレだしな。
343さんの発言からたどったリーナス氏のGPLv3についてのコメント。
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0602/07/news014.html
英語の読めない私にはオープンソースなクリエイターの生の声はあまり聞けないのだが、考え方には感銘を受けた。さすがといったところか。
あとはGPLの日本語訳がわかりづらい場合、ここも参考になりそう。
http://home.catv.ne.jp/pp/ginoue/memo/gpl.html

マジでか、な記述

> 上の2ちゃんねる先生リンクの482
要約:Webサーバで動作するアプリケーションはソース公開義務が発生しない。
WitchGardenで使っているPyukiWikiはGPLだが、いくら改変してもソース公開はしなくていいということか。反論がないので間違いないのだろう、きっと。
・・マジですか?
じゃあサーバサイドスクリプトスクリプトに限らんが)のGPLって意味ないんだ。全部私的利用って話に落とせるわけだ。
要するに、ソケットさえ介してしまえば全て無効化出来るという事のようだが、動的リンクは駄目でソケット利用はセーフって、滑稽な話もあったものだ。


でもテレビとかにOSが搭載されていて、それがLinuxベースだったら要請に応じて公開しなきゃいけないんじゃなかったか?ユーザの元にバイナリが配布されるかどうかって、あまり関係ないんじゃなかったっけか。
私が間違えて覚えているだけかもしれないが、いずれにせよ上の記述は参考程度に。

感想

全体的に見て思うのはソースコードの定義がイマイチ曖昧らしいということ。
前述のスレッドでも機械語バイナリエディタでいじったリソースが、はたしてソースなのかという議論には結論が出ていないように思う*1


また、GPLv2自体が1991年に出たものだから、あんまりインターネット向きじゃないらしいこと。


あと、動的リンクしたものも派生物扱いされるってのは後付の理屈で、実際のところは黙認されているモジュールもあるらしいということ。


結論としては、GPL関連には出来る限り関わらない方がよさそうという事。
全部のソースを公開してほしいのはわかるけど、言葉が難解すぎる。「よくわからなかったからうっかり使ってしまった」という事例に対して糾弾する気持ちもわかるが、うっかり使える環境そのものがトラップみたいなもんだろう。
で、GPLの理解を阻害する要因はGPLの難解さにある訳で、そもそもプログラマなんて面倒くさがりが多いんだからこんな法的文書読みたくないんだし、もうちょいシンプルにしてくれないとうっかり使う人間は後を絶たないでしょ。
少なくとも私は読むのが面倒くさい*2。こんなん読むくらいならGPLライブラリなんて使いたくないと思うし、それは技術の阻害以外の何者でもないんじゃないか?
GNUって、そんなことやりたかったのか?
だったらあんたとはもうやってられんわ、と思うのが賢明。そう判断しても仕方のないことだろう。
いや、クリエーターとしてはね。
ビジネスマンとしてはこの難解な代物を理解すればそれだけで一つの武器になるのは知っているから、もうちょっと煮詰めて勉強するし、もちろん利用もさせてもらう。ストールマンも盛大に利用していることだろう。

蛇足

別に私はアンチGPLでもGPL信者でもないつもりだが、アンチのように見えたらそれでもいい。
要はめんどくさいよね、という話。
集合知による著作権もどうなるんだろうな。
インターネットは便利なような、面倒くさいだけのような。
いずれ十分な知識が手に入ったら、この情報洪水の社会から隔絶した生き方の方が幸せかもしれないな。
これもクリエーターとしてはね。


おまけ。多分オープンソースに慣れ親しんでいる人には常識かもしれないが、私は今日まで知らなかった。

Linuxの場合、システムコールインターフェイスは、カーネルそのものには含まれない部分とみなしている(というか、私がそう宣言したということになる)。これにより、Linux上で動作するプログラムにはGPLが適用されない。

Linuxの強み」より。
http://www.law.co.jp/okamura/OpenSource_Web_Version/chapter08/chapter08.html
なんでLinuxで動作するソフトは全部GPLじゃないのかと思ったら、そういうことか。
でもま、PerlでGDモジュール使ってCSVからグラフ作る10行程度のプログラムを作るとしたら、一体いくつreadme読めばいいんだ。そのどこまでがプログラマの義務なんだろうな。
パブリックドメインで公開しても「それはGPLだろ」って怒られちゃうわけだから、マジでやってらんねーとも思うわな。
くどいようだが、クリエーターとしてはね。

*1:いや、別に討論スレッドに「結論」は期待していないけどね

*2:読んでもグレーゾーンが多いのが面倒くさい。